重金属とJapanese Public Bath的な

へヴィメタルレビューと銭湯めぐりレポ。たまに街歩き感想も書くかも。更新は不定期です。

お勉強のやりかた(問題集の使い方)

 えー、ちょっと間が空きました。本来更新ペースはこんなもんです(苦笑)。

 ここでは問題集に絞って書きます。事例集・ケーススタディも基本は同じ、ただ、問題集や事例集ならいくらミスしてもいいけど、実務ではミスは許されないのが唯一違う点です。

A.問題集をやる意味 

 問題集をやる意味は以下の通りになります。

①解法をマスターする

 知識っていうのは覚えているだけではダメです。使いこなせないと意味がありません。そこで、問題を解くことを通じて問題の解き方、解法をマスターする必要があります。

 解法っていうのは「これを聞かれたらこれを答えればいい」「これを聞かれたらこの公式を使えば解ける」というのが一番簡単なレベルです。もうちょっと難しくなると、「何をヒントに答え方を思いつくか」、「知識や公式をどう組み合わせるか」というレベルになってきます。

 難しく考えることはありません。一言で言えば「問題の解き方」ってわけです(循環論法ですね、笑)。

 この問題の解き方をたくさん身につけているのは、頭の中の知識をどう組み合わせるか、どうやって現実の問題に対処していくか、の引き出しをたくさん持っていることになるので、多ければ多いほど有利です。

 ちょっとわかりにくいと思いますので、また得意の例え話ですが、武道の黒帯って、なんで強いかバラしちゃいます。

 勉強でいう、本を読んで知識を入れる=筋トレ・走り込み等の基礎体力づくり

 問題集を解いて解法を身につける=カウンターの取り方などの「型」「コンビネーション」と思って読んでいただくとを分かりやすいかな、と思います。多分(笑)。

 実は、単純に突く、蹴るなら、黒帯は体や力のうまい使い方は体に染み込んでますから、体重・筋力が同じとした場合は一般人よりずっと強いのは当たり前ですが、体重・筋力で圧倒的に勝る(体重つってもただのデブはのぞきますよ、笑)人がいた場合、その人にはかなわないのです(もちろん筋トレやりますけどね)。一昔前ですが、格闘技経験は浅いけど圧倒的なパワーを持つボブ・サップが、K-1アーネスト・ホーストとかのベテランを次々と沈めました。あれはボブ・サップのパワーにだれもかなわなかったわけです。

 しかし、一般人と黒帯の違いは、「こう打たれたらこう防御する、こうカウンターを取る」という「型」「コンビネーション」といったものを徹底的に身につけている点にあります。だから、ボブ・サップも一回研究されてテクニックのなさを露呈し、さらに格闘テクニックの怖さを知ってしまうと、パワーで優っているのに、全然K-1で勝てなくなりました。

 ボブ・サップ個人の言動、頭の良さを含めて俺は好きなんですけどね。

 ここでその「型」の例をひとつだけ。

 ちょっとパソコンの前で立って、目の前にムカつく相手が居ると思って思いっきり顔面に右ストレートを打つつもりでパンチしてみてください。様になってなくても構いません。思いっきりぶん殴るつもりで。

 で、腕が伸びきったところではいストップ!

 黒帯って、まともに組手をしてきた人であれば、突いてくる腕は見てません。それ見てると反応できませんからね。腕が伸びきったところで止まるとわかりやすいんですが、その時腹はガラ空きではありませんか?腹を守ろうと殴る方と反対の腕を下げてると今度は顔が空きますよね。じゃあそこにボディブローを打とう、相手との距離があるなら蹴りを入れよう、顔が空いてるなら顔面にハイキックだ、距離が近ければフックだ、そうやって反射的にカウンターを取りに行きます。初心者にはよく言われるんですが、「こんなことでいいんですか?」って(笑)。言うとやるとでは大違いなんですけどね。

 格闘技の稽古では、まず手本を見せて、そのあとに例えば相手に顔面パンチだけ、蹴りだけ、みたいな攻撃方法を限定した組手、いわゆる約束組手を徹底的にやらせて、防御の仕方、カウンターの取り方、反撃の仕方等の「型」を身につけてから、お互いに攻撃方法を限定しない自由組手(型を自分で自由に組み合わせていく)に入ります。

 と、言うことで問題集はこういう「型」である「解法」を身につけるためにやります。

②知識を本当に覚えているかチェックする・弱点を見つける

 このカテゴリは前回までで「知識の入れ方」「やらないほうがいい勉強法」を書いたわけですが、知識の入れ方については、「基本となるテキスト・本を、一回でやる量を多くとって何度も高速で読む」ということが基本だと言いました。

 このやり方が結局一番速く覚えることができるのは経験上間違いないと思ってるんですが、ちょっとだけ穴があります。

 それは、本を高速で読むことに終始しているため、「本当に覚えたのか、知識を使いこなせるのかがわかりにくい」ということになるかと思います。

 そこで試験なら問題集、試験でない実務なら事例集・実務を通したケーススタディなどの出番となります。

 問題を解ければ知識は正確に覚えている、解けない、間違えたなら覚えてない、そこが弱点だから重点的にやろう、ということになります。

③知識を覚える

 問題を解けば知識を使うわけですから、より正確に覚えることができます。当たり前ですね(笑)

 

B.問題集のやり方

 ということで、Aを踏まえて問題集のやり方です。

①問題集は間違えるためにやるものだと思うこと

 問題集は間違えていいんです。誰にも迷惑かけないし、本番の試験じゃないんですから。一番最初なんて20%も正解してたら上等だ、位で構いません。むしろ間違えたら新しい発見があった、位でいいんです。

「ああ、ここがわかってない。なんでわからないのか考えよう、ここの分野は間違いが多いから不得意なんだ、だからここは重点的にテキストを読もう」

 そういうふうに考えましょう。

 一番悪いのが、「解けるようになるまで問題集に手を出さない」ことです。

 Aで長々と武道の例えを書いたのがここで効いてくるんですが、武道のたとえ、言われて頭でわかったって、一発でカウンター取れるようになる人なんていません。何十回、何百回とヒットされます(約束組手ですからもちろん全力で突いたりはしませんけどね)。何十回もミスして、ようやく体に染み付いて無意識にできるようになるんです。

 問題集は間違えまくりましょう。もちろん1+1みたいな簡単な問題とか、既にできる問題は間違えちゃダメですよ(笑)。

②答え合わせは必ずやる

 問題集は漫然と解いて、答え合わせをおろそかにしていたらやる意味がなくなります。答え合わせに全力を傾けましょう。間違ったらなぜ間違ったか解答に書き込みます。単純に知識が抜けていた、覚えていなかったなら覚え直します。解法を思いつかなかったなら問題文のどこにヒントがあったのかを考えます。

 間違ったところは基本テキストに赤で書き込んだり、付箋を貼ったりして弱点を浮かび上がらせます。こうやって問題集とテキストを行ったり来たりして、テキストをいわゆる自分専用ノートに作り替えていきます。そのテキストを何回も高速で読む、という知識の入れ方の基本で言った方法を繰り返せば、少なくとも範囲が限定されている試験なら弱点がなくなっていきます。

 ③どうしても問題が解けなかったら

 この場合は裏技を使います。問題を読んだらすぐに解答を読んで、どういう解法を使うのか、どこからヒントを思いつくのか、単純に基本テキストを覚えてなかっただけなのか、それとも問題集の範囲が基本テキストから逸脱していたのか(それなら覚えたらいいだけ)、をそこで確認していきます。

 すぐに答えを見ていい、というと抵抗があるかもしれませんが、答えは見ていいんです。夏休み最終日にデキるやつの宿題を丸写しさせてもらうようなのとは違って、実力をつけるために勉強するのであれば(笑)。

 武道であれば指導者に手本を見せてもらうのが一番最初のステップなんですから、それだと思って問題と答えを「読書」して構わないんです。どうせ問題集も何回も解くわけですから。

 

 以上のBの手順を繰り返して、問題集も徹底的に何回もやり込みましょう。

 これは俺のやった方法ですが、

 1.基本テキストを何回か読む。

 2.該当範囲の問題集をやる。

 3.答え合わせをする。間違えた問題、正解でもまわりくどい考え方で正解していた場合は問題に✖を付ける。問題集にしか書かれていない知識があれば基本テキストの該当箇所に書き込んでしまう。✖のあまりに多い問題はそこが完全に穴なので、付箋を貼ってすぐに見返せるようにする。

 4.基本テキストを最後にもう一回だけ読んで復習

 この方法で大体の試験勉強はしてました。これだと一日の勉強のうちに同じ範囲を4~5回はやることになります。もちろん別途テキストの高速反復読みはやりましたよ。あとはこの繰り返しです。テキストを読む回数とかはさじ加減で自分で加減してみてください。もう知ってるならいきなり問題を解き始めて、答え合わせ終わってからテキスト高速読みで復習でもいいですし。

 当然問題集も何回も解けば高速でやれるようになるので、基本テキストと同様上の1~4のプロセスを高速で繰り返します。

 時間がないときは俺の方法だと、✖印の多い問題だけをやって弱点を潰して時間を節約する、ということもできますので、俺はこの方法をおすすめします。

 

 あ、あと、問題集は最初の一冊は基本テキストに準拠したスタンダードなものをやっぱり選びましょう。ただし、一冊を決めたらそれと心中するつもりで使い倒した方がいい基本テキスト・基本書と違って、問題集は一冊マスターしたらすぐに二冊目、三冊目とやったほうがいいです

 基本テキストは二冊目、三冊目の問題集をやって、載ってない知識があれば書き込めばいいわけですが、問題をイチから作るのって自分でやらなくていいこと、てゆーか普通はできないことですからね。

 この意味は、試験の場合、同じ知識を違う聞き方で聞いてきたり、組み合わせの仕方が違ってたりと何パターンもありますので、それに慣れるためです。

 武道でも人によって突き方、蹴り方が違ったり、組手スタイル自体もとにかく突っ込んでくるタイプ、距離を取ろうとするタイプ、トリッキーなタイプと違うので、色々な人と手合わせをするのが上達への近道ですからねー。

 何か例えが武道ばっかりになっちゃいましたけど(笑)。

 次回は問題集の使い方の各論に入って、択一形式の試験の問題集の選び方、使い方を書きまーす。