重金属とJapanese Public Bath的な

へヴィメタルレビューと銭湯めぐりレポ。たまに街歩き感想も書くかも。更新は不定期です。

英語のお勉強について・英語を英語のまま理解する土台作り

 英語のお勉強方法の続きです。

 前までは、わかりやすい文法書を一冊、あと英語のアーティストの歌詞を丸覚えする、ということを言いました。

 文法書をとりあえず一回最初から最後まで終わって、「あーこういう言い方、文の構造があるんだねー」って程度わかり、英語のアーティストの歌詞を何曲か分でいいので覚えたら、基礎はある程度オッケーです。

 今度は土台作りです。並行して分からなければ文法書に戻って調べ、英語のアーティストの歌詞を覚えるのは音楽聴くついで位のイメージで続けます。てゆーか、洋楽聴くときにただメロディ聴いて、意味はどうでもいいって聞き方をしている人が結構いるって知ったときびっくりしたんですが。。。そーなの?

 

 土台作りで使う教材は指定します。

 社会人・大学生なら乙会、じゃなかったZ会の速読速聴・英単語シリーズです。

 高校生大学受験生なら同じく乙会、じゃないZ会の速読英単語シリーズってまだあったらそれ使ってください。

 これらのシリーズは収録されている英文の難易度によってレベルが分かれているんで、立ち読みでもしてみて無理のないレベルから始めて、これから書くやり方である程度進んだら次のレベル、で構いません。

 速読英単語シリーズは大学受験生時代に使ったけど、当然もう持ってないので、速読速聴・英単語シリーズはこんな本です。

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 中身はこんな感じで、見開き左ページが英文、右ページが和訳になっています。

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 この形式の本は結構出てるみたいですが、このシリーズを使う意味は、日常会話、ビジネス会話、英字新聞を読むときによく出るテーマの文章をまんべんなく網羅していること、CDがついているから音読のお手本があること、その道のプロが作っているので右側の和訳の間違いがないから電車の中だろうがどこだろうが、辞書持ち歩かなくてもやれる、というメリットがあります。

(わからない言葉は各人のレベルによって差はあってもたくさん出てきますし、わからない言葉がないならマスターってことで勉強しなくていいわけです)

 どのレベルから始めるかは立ち読みでもしてみて決めてください。

 さてこのシリーズの使い方は

1.まず最初に英文を読む。分からなければ右側の和訳を読むなり、単語の解説を読むなりして意味をつかむ。わからなかった言葉は英文の中の該当箇所に下線を引くなり意味を書き込むなりする。

 文法的にわからないことがあれば最初にやった文法書で調べてください。

2.付属のCDを聴きながら英文をもう一度黙読。 

3.付属のCDに合わせて声に出して英文を音読する。

4.3まで終わったら後はひとりで頭の中で意味を考えながらひたすら英文音読する。目安は1文章につき20~50回。

 

 …オイオイ、と思われるかもしれませんが、何も一日で20回も50回もやれなんて言ってません(笑)。

 寝る前にちょっと5回だけやる、仕事とかほかの勉強とかの気分転換に1回2回音読する、声を出せないところなら屋上に避難するとか、声を出さずに口だけ動かすとかやりようはたくさんあります。

 で、何ヶ月かのトータルで一冊全部の文章音読回数がこれくらいになってればいいんです。

 上の手順の1~3までやった文章はストックとして先に進む、気分転換にストックの文章を音読する、みたいなやり方でどんどん進んで構いません。

 英語の勉強は音読。これにつきます。歌詞と違って暗記しよう、と思う必要はありません。ただ意味を考えながら最初のうちはゆっくりゆっくりでいいので、徐々に早くしてCDと同じくらいの速度で音読できるようになればいいのです。それでも外国人のしゃべる速さから見たら結構ゆっくりですが、最初はこれくらいが無理のない速さだと思います。

 

 さて、なぜ音読するか、ちょっと前回の歌詞暗記の記事を例に説明します。

 歌詞暗記の記事、帰国子女とかにはものすごい簡単なレベルの曲をあえて選んだんですが、純ジャパで英語得意でない人は、何回か聞いたら動画の歌詞を見ないで歌詞をイメージしつつ聞け、つっても意外とわからなくて、意味が取れないところが結構あったかと思います。

 英語を英語のまま理解する、聞き取るためには、書いてある順番、話された順番に前から言われた通りに意味を取れなければできるようになりません

 例えば前の記事、カーペンターズのYesterday Once Moreの一番目のサビ終わり、できる限り直訳で訳してみると、

 "When they get to the part where he's breaking her heart, it can really make me cry"

 (曲(=they)がそのパート、彼が彼女を振るパートに来ると、私は本当に泣きそうになる)

 ここまでで一文ですが、whereって、文法用語で言えば名詞を後ろから説明する関係代名詞ってやつです。 ここでは直前のpartを後ろから説明しています。

 これって高校の先生とかって、

 「関係代名詞はなぁー、後ろの方から訳すんだ!」

 って教え方して、多分こう訳を取ります。

 (曲が彼が彼女を振るパートになった時、私は本当に泣きそうになる)

 上の俺の訳と違うところは、俺の場合はパート、って二回言ってます。後ろの方からじゃなく、できるだけ前から順に意味を取っています。一般的な高校の先生の訳と違うのは、高校の先生の訳って"where he's breaking her heart"から訳して、そのあとに"When they get to the part"を訳すし、確かに日本語に翻訳をした場合はこの方がキレイなんですが、頭の中もこれだとリスニングの時は話されるスピードについていけないし、文章読むときも一回先に後ろを読んでから前に戻ったりと大忙しです。話すときなんてこれじゃ絶対つまりながらでしか話せません。

 文法の説明ちっくになりますが、関係代名詞は、関係代名詞を名詞に変えて読むのが基本です。

 上の文だと、

 When they get to the part.(曲がそのパートに来たとき)

 The part,  he's breaking her heart.(そのパートは彼が彼女を振るパート)

 っていう二つの短い文章がまずあって、ただこう書くと文章がブツ切れで煩雑になるので、The partを関係代名詞Whereに変えて文章をつなげてしまったものだ、と考えます。

 なので完成する文章は、下の文章のThe partがwhereに変わって

 When they get to the part where he's breaking her heart.

 となり、俺の頭の中では

 (曲がそのパート、彼が彼女を振るパートに来ると)

 って無理やり日本語に直すと変換されてます。英語のまま意味とってるから日本語はちょっと無理やりですが。

 ちょっと考えながら読まないとわかりにくいかもしれないけど、こういう文章の構造は今井の英文法入門に書いてますんで、文法書はアレをおすすめします(しつこい)。

 さて、Yesterday Once Moreの聴きとりがちょっと厳しかった、って人、こういう聴き方をすると意外とスラスラいけるんじゃないでしょうか。

 音読だと上の高校の先生の例のような返り読みができません。どうしたって前から順番に、英語で書かれているとおりに意味を取って行かないと意味は取れません。

 英語の歌詞にしても、歌われている順番に意味を取っていかないと聞き取れません。

 カレン・カーペンターの聞き取りやすい英語で、あれだけゆっくり、はっきり言えば間延びして聞こえるYesterday Once Moreが聞き取れないってのは、だいたいこのあたりに原因があります。

 音読や英語の歌詞を丸覚えするってのは、知っている・使える文章・単語のストックを増やすのももちろんですが、一番大きいのは

「前から書かれているとおり、話されるとおり、歌われるとおりの順番で意味を取っていく訓練になる」

 という点です。これができないと英語を英語のまま理解して、日本語と同じように(俺も当然日本語のほうが得意なので、日本語に比べるとゆっくりですが)読み、書き、話すことができるようにはなりません。

 この土台作りは半年、一年位時間かかると思いますが、最初に書いたとおり、わからないことは文法書に戻り、洋楽聴くついでに英語の歌詞を気楽に覚え、ほかのことの気分転換のつもりで文章を音読し、のんびり気楽にやってみてください。

 騙されたと思ってやってみると、英語を読み、書き、聞く能力が一年後にはびっくりするくらい向上していますから。

 あ、あと文法書はやった、長文を読むとよく意味の取り方や文の構造がわからなくなるって人は、乙会(ひつこい)の本に入る前に、受験英語の本ですがこの本読んでみて、英文の読み方の基本を身につけてみてください。完全に初心者向けですが、こんな程度でいいんだーってよくわかると思います。ついでにこの本に載ってる英文の音読もしちゃいましょう。どんな文章載ってたかなんてもう10年ちょい前なので忘れてますが(笑)

 Amazon.co.jp: 今井の英文読解スタンダード30―代々木ゼミ方式: 今井 宏: 本

 俺は回し者じゃないですけど(笑)。

 音読もこの先生に教えてもらったんですが、ばかくせーってやらないやつ、偏差値30代だったときから1ヶ月もしないうちにごぼう抜きしちゃうくらいすぐに英語できるようになりましたからねー。

 大学受験生ならここまで書いたことをバカみたいに言われた通りに正直に、徹底的にやってれば英語はあと穴埋めとか文法問題とかのくだらない問題集を何冊かやって、センター試験の過去問も長文は音読、模試とかの長文問題、東大・早慶上智の過去問も同じように何十回も音読、これくらいやってれば英語はどこ受けたって制限時間の半分以内で解いて、見直しも終わって、試験時間後半は寝てても受かるレベルになってますよ。これはほぼ確実です。

 英語の勉強の土台作りはここまでです。

 後は専門分野の英語に慣れるとか、実際に話すとかなんですが、そのあたりのことを書こうかと思います。